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Posted by ミリタリーブログ at

2017年12月11日

古式小銃覚え書き

種子島銃

いわゆる和銃、戦国時代から幕末まで(藩によっては)軍用として利用されており、大正時代になっても狩猟用としては残っていたらしい。
”火縄銃”と言いたいところだが、幕末期に燧発式(フリントロック)や菅打ち式(パーカッション式)に改造された物が存在するとの事。
また珍しい所では村田銃の機関部を移植し後装式ボルトアクションにした物も存在するらしい。
予算さえあれば鉄砲足軽装備は一度やってみたい。
なおデニックスの物は常上がり式で火挟み(現代銃で言うハンマーに相当)がバネの力で起きているのを引き金を引く力で下ろす方式で、火縄銃の独特の操作感が楽しめる。
実物の火縄銃はその辺色々と形式があって調べると面白いが、洋式銃を使いたいので一旦打ち切るw

ゲベール銃

ゲベールとはオランダ語由来で小銃を意味するので直訳すると「銃銃」とチゲ鍋(鍋鍋)みたいになる。
ムギムギと言うお菓子が昔あったというか昨日久しぶりに売られてるの見た。
画像はWikipediaにあった会津藩がゲベール銃として使用していたバイエルンM1842マスケットとの事である。
おおよそゲベール銃の語は滑腔銃身の洋式銃の名称として用いられていた用である。
ゲベール銃の中でも燧発式ゲベールと菅打ち式ゲベールに大別できる。
滑腔銃身でライフリングが切られていないので射撃性能は種子島銃と大差ないが、密集隊形での戦列歩兵が組めるので進化していると言える。

ヤーゲル銃

ヤーゲルはイェーガーが訛った物らしい、最初期のライフル銃なので格段の進化ではあると思う。
とは言えまだ前装式で革パッチに包んだ弾丸を押し込む手間のかかる装填方式で発射速度が遅く、マスケット銃部隊に負ける事もあったらしい。
外国軍で猟兵師団とかライフル師団とか狙撃師団なんて言葉があるのはマスケット銃と初期ライフル銃で区別して部隊編成されてた時代の名残らしい。
日本の幕末期では既に旧式化していたが、会津藩白虎隊が使用していたとの事である。


ミニエー銃

画像は過去日記より、一番下はエンフィールドM1853(長エンピール銃)のモデルガン。
特定の銃というよりミニエー弾が使用できる銃の総称として用いられていた様子である。
弾尾形状が工夫されていて装填時は径が小さいが発射時はライフリングに食い込むようになっている。
つーか「弾頭」で十把一絡げにされがちであるが、「弾丸」、の先端が「弾頭」、末端が「弾尾」である、込み入った銃の話をするとき必要になる。

あとエンピール銃は後からスナイドル銃に改造されて明治まで使われていたらしい。
それどころか昭和になって本土決戦用に引っ張り出されたと言う話もある。

#参考

種子島銃などの弾丸(ただの球)


ミニエー弾(同様の工夫は現代の空気銃(エアソフトガンではなく実銃の空気銃)にも用いられているとの事)


シャスポー銃

あーーーー、ヤタガン銃剣かっこいいのう、欲しいのう、売ってないから仕方ないのう。
後装式ボルトアクションの最初期の物で紙薬莢を使う、ナポレオン三世が徳川幕府に譲渡したとの事で、幕末期のボルトアクションの代表としてチョイスした。
撃針が文字通り針状で紙薬莢の中の雷管を突く方式で撃針の焼損、折損の可能性が常時ある上に、薬室の密閉のためにゴムのパッキンが必要で現代に通じるメタルカートリッジ式ボルトアクションとはまだ違う代物である。

#参考

シャスポー銃用紙薬莢、焼尽薬莢と言っちゃってもいいのかな。
G11のケースレス弾のルーツとも言えなくなくもない気がする。



村田銃

明治十三年に軍に採用された物で、その後も猟銃として昭和まで使われていた日本を代表する銃の一つである。
(大まかに村田銃と呼ばれる物は十三年式式、十八年式、二十二年式(連発村田銃)、最初から猟銃として作られた民生品コピーの四種類に大別できるがWikipediaでは”村田銃”で一括りである)

2000年代に入っても村田銃用の「はやぶさ雷管」の製造が続いている、とあったが、執筆にあたり調べたら現代では薬莢や雷管が入手困難とあった。
弾倉を有しない単発式ボルトアクションではあるが、現代にも通じるメタルカートリッジ式で幕末期の銃よりも格段に進化していると言える。
明治十三年式であるので幕末とはとても言えない、西南戦争も終わっている。
なお昭和の九九式に至るまで刻印されるようになった菊の御紋は十三年式が最初と思われる。
直前の西南戦争で小銃を遺棄して逃げ出す兵が続出したためと云ふ。  


Posted by 猿野半長(転職したい) at 00:01Comments(1)幕末・歴史系