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Posted by ミリタリーブログ at

2019年04月23日

最新の軍用拳銃覚え書き@2019

自衛隊が新型拳銃のテスト段階にあると言う情報に感化されて、他の外国軍の事情を研究してみたくなった事と、
個人的に新しいトイガンコレクションが欲しいが値段と場所の面でハンドガン型の物でもなんか買おうかと思ってるので
外国軍の現用の拳銃事情をテキトーに調べて見た。
基本的に軍用のサービスピストルのみに絞り試験のみや特殊部隊の限定的装備などは除外した。
基本的にWeb検索で無料で出てくる情報ばかりなので情報源に迫れない物も多く誤謬はあって当然と認識しとります。
そう言う事で何か誤認があっても一切責任はとらんのでヨロシク。

#画像は基本的にWikipedia引より引用。




【1】独断と偏見とガッツリと省略で自動拳銃の進化を語る

 語らせると78時間くらいノンストップで語り出すのでガッツリ省略する、アレが書いてないコレを語ってないと言う苦情は聞かない。
 自動拳銃は未だ未完成なメカニズムで決定版と言えるような機構はまだ登場していない、と思うが故に調べると面白い。
第一(仮)世代

 大体この辺の技術水準が戦後第一世代の代表としても良いと思う(補筆したいが文字数省略で書かない)
 シングルカラムマガジンで装弾数は7~9発程度、シングルアクションでマニュアルセイフティはコック&ロックである。

第二(仮)世代

 80年代ぐらいにDAD9と呼ばれる物への更新が始まり、今でもそこまで古い感じはしない。
 ダブルアクショントリガーが一般的になったが、要するに薬室に実包を装填したまま携帯する事を前提とした安全装置の改良(ざっくり)
 またダブルカラムの多弾数弾倉の採用も相次いだ。(DAも多弾もルーツ自体は古いが略)

脱線・リボルバー

装填したまま携帯すると言う点ではリボルバー拳銃は既に20世紀初頭にはおおよそ完成しており、やっぱり一日の長があると言える。
トランスファーバーやハンマーブロックによる安全装置はこの年代で完成しており、トリガーを引かない限りは激発しない。

第三(仮)世代


2010年代も末になった現代(2019年)であるが、世界的にグロックもしくはその亜流と言える新世代拳銃への転換期を迎えつつある。
ポリマーフレーム化、ピカティニーレイルによるアクセサリー装着機構、グロックのセーフアクション及びその発展型のストライカー式メカでマニュアルセイフティ無しでの安全性の確保が進化のキモだろうか?(独断と偏見)

今日の日記は2019年現在の各国の軍隊の拳銃を調べて行きます。
(削っても削っても長い前振りの終わり)



【2.1】割と影響力が大きそうな国の拳銃
アメリカ

P320(M17、M18)

採用年2017年
特記事項・軍事大国であり拳銃大国でもあるアメリカ軍モデルであり採用年も新しい新鋭モデル。
 マニュアルセイフティが追加された点が特記事項だろうか。
 アンダーマウントレイルに加えサプレッサー用のネジやダットサイト用のマウント等が装備されている。

ドイツ

P-8(USP)

採用年1995年
特記事項・少し古い銃だが今回の調査では更新情報は発見できなかった。
 ポリマーフレームだがアンダーマウントがピカティニー規格ではない、少し古い。
 ハンマーはコンベンショナルなダブル・シングルアクションでセイフティはコック&ロックもデコッキングも可能なタイプ。
 ドイツは銃器大国でH&K自体が世界的ベストセラーを多数輩出しているメーカーなので大いに参考になる。


ロシア

PYa(グラッチ)

採用年2003年
特記事項・財政難が原因でマカロフの更新は2011年からとの事である、まだ普及率が低いのかあまり写真でも見かけない。
 ストレートブローバックのマカロフを使い続けたソ連も9x19mm化した、トリガーメカはコンベンショナルなダブル・シングルアクション。
 関連動画をいくつか見たが、マニュアルセイフティの動作がどうなのか良く解からなった、ハンマーダウン状態でもマニュアルセイフティによるトリガーロックが可能なのは確認。
 採用年が新しいが手堅いスチールフレームである、ポリマーフレーム化したMP-446も別に存在するが軍用ではない模様。




【2.2】西欧・北欧諸国の拳銃
オーストリア

Pi80(グロック17Gen1)

採用年1980年(1983年との情報もあり)
特記事項・2019年現在の最新状況がどうかは未確認、日本語のニュースリリースがWeb上では見当たらなかったが、
グロック自体も世代交代が進んでおり更新されている可能性がある。
 専用のカイデックスホルスターと共に装備している写真を昔のガン雑誌で見た記憶があるが、
90年代の目には奇妙で奇抜なSFガンの様に見えた。
 現代ではグロックもカイデックスホルスターも逆にスタンダードである。

その他の欧州グロック採用国

イギリス(2013年)
グルジア(ジョージア)(2000年代か?動画でG17刻印を確認、特殊部隊は45口径との情報あり)
スウェーデン(採用年不明、P88(Gen2)とP88C(Gen3)が存在する模様)
ノルウェー(1985年?、P80と書いてあった、少なくとも現行はGen4グロックらしい)
フィンランド(2008年か?、Pist2008の名称でGen4らしきグロック17の写真があった)
スイス(2005年?、外国語ニュースリリースによると特殊部隊のみ?)

採用国が多く現状でグロックを「最もセールスに成功した銃」と呼んでも差し支えないだろう。

スイス

P75(P220)

採用年1975年
特記事項・外国語で検索したがグロックへの全面刷新の確証が持てなかったので項目追加。
 お国柄として配備済みのP75拳銃はそのまま継続使用されていると思われる。
 スイスの軍制に関しては普通の国と少々異なるので深く調べて見るといいかも知れない。(丸投げ)

フランス

PA-MAS G1(ベレッタ92G)

採用年1985年
特記事項・ベレッタ92Gのライセンス生産品、92Fとどう違うのかは知らん。
 拳銃の更新情報に関しては今回の調査では発見できなかった。
 独自兵器にプライドを持っているお国柄であるが、拳銃はライセンス生産に甘んじているとは少々意外であった。

イタリア
(画像略)
ベレッタ92FS(軍での名称不明)

(採用年不明、80年代後半ごろか?)
現用イタリア軍に興味がある人が少ないのか情報があまり見つからなかった。
「italiano pistola」とかで検索してみたが現状のイタリア軍は92FSの模様である。
グロック17,19のGen3モデルもリストアップされていたが、どういった配備状況なのか不明。(大規模採用なのか限定配備なのか示す情報が発見できず)
更新情報なども今回の調査では発見できなかった、世界規模の銃器メーカーを有する国であるが現状ではベレッタ92FSに満足しているという事だろうか。

スペイン
(画像略)
USP(軍での名称不明)

(採用年不明、90年代?)
特記事項・セトメやラーマなどの銃器メーカーを有する国であるが、自国軍はG36とUSPの模様である。
「Ejército de Tierra de España」で画像検索すると国旗パッチを付けた兵隊さんがUSPで訓練してる写真が見つかった。


ベルギー



ブローニングハイパワー/Five-seveN

採用年1935年/現在転換中?
特記事項・画像はベルギー軍用モデルではない。
 英語WikipediaだとFive-seveNに転換中との記述があったが機械翻訳なのでどこまで正しいかは知らん。
 古い拳銃なので同じHPでも何度か刷新している模様、少なくとも47年には戦後型への転換が行われていると言う情報があった。
 外国語Wikiによると現行はMk-2モデルらしいが機械翻訳で細かい記述がよくわからなかった。
 世界規模の銃器輸出メーカーを擁する国なので自国軍での採用も積極的なのか、Five-seveNを「スタンダードイッシューサイドアーム」として刷新中との記述が英語wikiにはあった。


デンマーク
(画像準備中)

SIG/SAUER P210(1949年〜)
SIG/SAUER P320キャリー(M18相当品)2018年試験終了、2019年配備開始。

特記事項・フルサイズモデルは最初から検討外との事、逆にP210がまだ現役とは驚き。


フィンランド
(画像準備中)

L-35(1935〜)
ブローニングHPDA(1980?)
グロック17(2008年?)

特記事項・ラチ・ピストル(L35)が思ったより長く残存していた。


【2.3】東欧諸国の拳銃
チェコ

CZ75SP-1


採用年不明
特記事項・CZ75系のポリマーフレームモデル、外国語Wikiの記述と画像検索結果から推定。
 チェコも銃器輸出国であるので最新の動向を調べてみたが、迷彩服で撃ってる写真があった。
 チェコスロバキアから分離してすぐにCz75を採用したとの情報があったが明確な時期は特定できなかった。


(旧)チェコスロバキア

Vz52(1952~)

Vz82(1982~)


特記事項・CzとVzで表記ゆれがあったが、「Cz」はメーカー名、「Vz」はチェコ語「Vzor」(52式などの”式”)の略と判断し軍用名はVzと判断して進める。
少し制定年が遅いが、大体ソ連のトカレフ>マカロフの流れを踏襲しており小型化している。
Vz82はダブルカラムなので装弾数が多いのがマカロフ影響下の中型オートでは珍しい。
正直そういう流れの中で西側の9mmパラベラム弾を使用するCz75が開発された経緯が良く解からない。
共産圏時代のCz75がどんな扱いだったのか非常に気になる所である。


ポーランド

P64(1964~)

P83(1983~)

WIST94(1997~)

採用年1997年
特記事項・東西冷戦下でも素直にマカロフのライセンスを生産せず独自の拳銃を制定していたのが面白い。
形状は大分違うがシングルカラムマガジンで”ポーランド版マカロフ”と言うコンセプトからは脱却しきれていない感じがする。
一方で新鋭のWIST94は意欲的なポリマーフレーム、ストライカーファイア式オートマチックであるが国際的なセールスには失敗しているようだ。


クロアチア



HS2000
採用年1999年
特記事項・クロアチア軍用モデルは9x19mm口径の模様。
 発展型のスプリングフィールドXD/XDMと当然ながらよく似ている、米国メーカーがライセンス生産すると言うかなり珍しい経緯を辿って発展している。
 近年の拳銃にしては珍しくグリップセイフティを有するが、実はセーフアクションではなくシングルアクションらしい。


ウクライナ

Fort-17

採用年2014年
特記事項・採用年が新しいポリマーフレームオートでアンダーマウントレイルも備えるなど近代的なモデル。
 最近流行のストライカー式ではなくハンマー式で、マニュアルセイフティ形状から推測してワルサー式のデコッキング機能付きと思われます。


【2.4】中近東諸国の拳銃

トルコ

Yavuz 16


制定年1980年代?
特記事項・トルコよお前もか!と、言いたくなるベレッタ92Fである。
 発音は「ヤヴス」らしい。

イラク(旧)

タリク

制定年不明
特記事項・ベレッタM1951のライセンス生産バージョン、旧式化しており更新されていたと思われるが今回調査が及ばなかった。
新生イラクではエクステンションマガジン付きのグロックを所持している写真があった、なおその写真ではプライマリはタブク・スナイパーライフルを所持していた。
軍隊なのか警察なのか内務省軍みたいなパラミリタリーなのか識別不能だったため現行イラク軍に関しては調査打ち切り。


イラン

Zoaf PC9


制定年不明(1989年以降)
特記事項・SIG/SAUER P226のコピー若しくはライセンス生産品或いは中国製コピーのライセンス生産品。
 外国語サイトを翻訳しながら当たってみたが詳しい経緯が良く解からなかった。
 Zoafの発音がわからない。ゾーフ?
 元々イランは親米政権だった時代がありF-14トムキャットなどを現在も運用しておりミリオタ的には面白い。


アフガニスタン

S&Wシグマ

制定年2005年
特記事項・アメリカからの軍事援助として取得、在庫処分だろコレ。
 グロックに訴訟で負けた後に税金代わりに物納した物が全量新生アフガニスタン軍に配備された模様。
 またアフガニスタン警察は旧西ドイツのワルサーP1(P38)の配備も確認されている、在庫処分だろソレも。

UAE(アラブ首長国連邦)

カラカル

制定年2007年(推定)
特記事項・名前にとても見覚えがある、すっごーい!
 非常にグロックっぽいポリマーフレームオートでアンダーマウントレイルも最初から備えている近代的な拳銃。
 コンパクトモデルやキャリーモデルなどもバリエーション展開している。


【2.5】極東アジア諸国の拳銃
日本

SIG/SAUER P220(ライセンス生産品)

採用年1982年
特記事項・シングルカラムマガジンでDAD9には該当しない。
 昭和の銃であり次期新拳銃のテストと思われる情報も出ている、更新開始も近いか?
 先日に別記事にしたがベレッタAPX、H&K VP9、グロック17の調達情報が出ており、試験段階ではないかと思われます。


台湾(中華民国)

75式手槍(ベレッタ92SBに類似)

採用年1986年
特記事項・75年式であるが西暦ではなく中華民国歴、米軍のM9と近い時期に転換している。
 後継拳銃に関しての情報は今回の調査では発見できなかった。
 改良型のT75K1、T75K2、T75K3の情報があるが、展示会のような画像ばかりで実部隊への配備情報が確認できず不採用か少数限定配備に留まったと思われます。
 個人的には漢字刻印贔屓を抜きにしてもベレッタ92ファミリーの中で一番カッチョイイと思います。

#XT97(訳:試製97式拳銃)というマニュアルセイフティのついたグロック類似拳銃に関してはXが取れたT97刻印の物が存在するようです。
 明らかに展示会の画像で実部隊への配備に関しては不明、T75を代替する物かも不明。

中華人民共和国

92式手槍


採用年2000年頃?(1992年式と言う訳ではないらしく92の数字がどこから来たのかは今回特定に至らなかった)
特記事項・昔の日記で「強いて言うならグラッチに似てる」とか書いたけどマニュアルセイフティの位置くらいしか似てねーわゴメン嘘ついた。
 ローラーロッキングなのが少し珍しいかな、と言う程度で割とオーソドックスな作りで正直洗練されてると思う。
 ポリマーフレームでフレーム前端はメタルシャーシが露出しアクセサリーマウントになっているがピカティニー規格ではないので装着可能なアタッチメントは凄く限定されるだろう、90年代の開発と思われるので仕方ない。
 トリガーメカはコンベンショナルなダブル・シングルアクションでマニュアルセイフティもデコッキングとトリガーロックを兼ねたオーソドックスな物、ただしフレームにレバーが付いており操作しやすい。
 輸出していないようで真価の程は不明だが5.8mmの小口径高速弾を使用するバリエーションがありコンセプト的には凄く先進的である。
 なお輸出バージョンは仕上げが悪いと言う情報があり、中国軍でも暴発事故の情報がある。

#軍での採用に関しては不明だが新型の11式(将校や私服警官用と思われる小型オート)や、P12(新型ポリマーフレームオート)の情報が入っている、中国の急速な軍拡が実感できる。

韓国

K5

採用年1990年?
特記事項・トライアクションなる奇妙なメカニズムである、韓国軍将兵からはあまり好まれていない模様。
 なお韓国軍も特殊部隊はグロック拳銃を採用したとの情報があった。
 S&Wとベレッタが混じったような形状で割と見た目は好きである、マニュアルセイフティの軸がなんで前にあるんだ。
 後継拳銃の選定に関しての情報は今回未発見である。


北の国から2018
正式名不明(仮称・白頭山乙型)


採用年不明(90年代後半ごろか?)
特記事項・明らかにCz75系統の発展型である、タンフォグリオTA90とかNZ75とか呼ばれていた物と思われる、よく見るとかなり形状が違う。
 2018年の健軍70周年パレードで謎のグラサン集団が装備していた他、紛失事件の報道などもあり結構な数が配備されている物と思われる。
 「白頭山拳銃乙型(仮称)」と言う仮称に関しては仮称であり仮称だから仮称らしい仮称であるので日本語名称である、チョソングルわからないので俺が適当に付けた仮称である事を充分承知の上で仮称してください。
 観光射撃場らしき場所の写真も確認している、現在分かっている情報に関しては後日別記事に纏めたい。
 動画を見るとパレードなので実戦配備ではない筈なのに、ハンマーが起きた状態でコック&ロックしていた。


ベトナム

K14

採用年2014年
トカレフ拳銃の独自発展型でロングバレル化やダブルカラム弾倉の採用による
多弾数化がなされた強化バージョンである、装弾数は13+1発まで増大している。
ベトナム軍は雑多に混在しているサービスピストルをK14に統一する事を検討しているようだ。
2014年の銃だが基本コンセプトはトカレフ拳銃と同一のままで
シングルアクションでマニュアルセイフティも無い。



【2.6】張出大関

イスラエル

ジェリコ941?
ジェリコ941L
IWI・MASADA

採用年1990年頃?(ジェリコ941)/不明(ジェリコ941L)/更新中?(MASADA)
特記事項・一応ジェリコ採用してるみたいな事は書いてあったが、イマイチ検索しても画像が見つからずよくわからなかった。
 ジェリコ941L(ポリマーフレーム版)とMASADA(マグプルの同名アサルトライフルとは別、グロックっぽいポリマーフレームオート)は
迷彩服のタクティカルおぢさんが構えている写真が見つかったが、軍人なのかIWIのプロモーションなのか良く解からない。
 外国語出来る人は適当に調べて下ちい。
 現状で世界一実戦経験が豊富な軍隊の一つであり影響力は少なからぬ物があると思われますが、ヘブライ語がわからないので満足に調査が出来ませんでした。





 余談と言うかなんというかジェリコもCz75の系譜ですが、Cz75クローンで良く聞くスライドストップ軸折損の情報ですが、
元からスライドストップ軸に衝撃が集中する構造なのが原因と言う情報を一連の関連検索の副産物として知りました。
 スイスのスフィンクス(どうも高級ブランドらしい)でも折損するとの事で、交換しやすいスライドストップが折れて高価なフレームを温存する設計思想なんでしょうかね?
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Posted by 猿野半長(転職したい) at 01:50Comments(2)外国軍