2018年03月23日

日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)

試製自動小銃も書いたので機関短銃も書いてみる。
正直昔に読んだ書籍と今回のWeb検索で情報が変わっていたり、そもそも昔の書籍の情報も錯綜していて違う本にまったく違う事が書いてあったりして素性が全然わからない。
今ならアジ歴とかで一次資料もその気になれば探せるんだろうが、まあその辺は宿題という事で。
間違っていても一切責任はとらない、後から情報が入れば随時更新。

今回混合して書いてますが
「自”働”短銃」=大正~昭和初期の古い名称
「機関短銃」=旧陸軍
「短機関銃」=旧海軍・自衛隊
「機関拳銃」=警察
だと思われます。
いずれにしても独語の「MaschinenPistole」の翻訳でしょう。

・昭和二年頃
試製自働短銃
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
「機関短銃」「短機関銃」の訳語が無かった時代の物。
自動ではなく自”働”は古い表記の模様。
昭和2年には試作に入っていたとの事でかなり早期に国産化計画があった事が伺える。


SIGベルグマンM1928(ベ式短機関銃)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)

ベ式と言う割に素直にドイツ製ではないのは第一次大戦後の政治的理由らしい、SIG社のライセンス生産品。
一方で陸軍造兵廠によるライセンス生産品との説もあったが真贋不明。
海軍陸戦隊が使用している写真が多いが、陸軍向けのベ式も存在したという情報もある。
銃剣は輸入品ではなく三十年式銃剣が装着可能な改造がなされたJP仕様である。
なお口径は9mmパラベラム説と7.62mmモーゼル説がありよくわからない。

映画「ミカドロイド」に登場した「ベ式テラ銃」(蝶番式折り畳み銃床)はリアリティがあるが架空銃。


ステアーMP34(ス式短機関銃)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
当時の教本に「自働拳銃ベ式、ス式」の記述があり、海軍将兵が所持しているかなり鮮明な写真もあり確定。
以前に無可動実銃を拝見させて頂く機会に恵まれたが(思わず丁寧語)マガジンハウジングにローダー機能が付いているのには感心した、
凝った作りの高級品と言える、なお着剣装置は最初から有しており、写真では輸入銃剣を装着していた。


他にも欧州製の輸入機関短銃が存在したらしい(要追加調査)


・昭和十年~
試製一型(仮称)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
名称が正しいのかわからない、昔の本には「試製南部式機関短銃」として紹介されていたが”二型”も南部銃製作所(中央工業の前身)らしい。
UZIのようなグリップ内マガジンになっており近代的な印象を受ける、短機関銃として世界初?!
前傾した特異なグリップ角度は8mm南部弾のテーパー角に合わせた物と思われます。
他の口径(.25ACP、7mm南部、.32ACP等が挙がる)の試作型が存在したとの情報あり。
特筆すべきは試製九五式実包(小銃弾を切り詰めた6.5mm弾)が検討されたとの情報あり。
現代のPDWの先祖と言える代物になり得たかもしれないしなくもないかもしれない。


試製二型(仮称)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
昔の書籍では「試製二式機関短銃」として紹介されていたが、どうやら二型の方が正しい模様。
皇紀2602年の試作ではないらしい。
一型、二型、三型で近い時期に三案試作のコンペディションであったと言うのが有力仮説である。
独自のエアバッファー機構が有るらしいが分解図面とかを見た事が無いのでよくわからない。
どうもアッパーレシーバーがボルトと一体で自動拳銃のスライドの様に稼働するらしい。
着剣装置などが異なる車載型と呼ばれるバリエーションモデルがあり、そちらは大東亜戦争後期に検討された物らしい。
恐ろしくSFチックな外観をしている、稀にブルバップ式に類してる書籍があるが違うと思う。


試製三型機関短銃(一〇〇式試作型)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
どうも一〇〇式の原型が試製三型で三案競合試作説が有力ではないかと思われます。
一〇〇式のプロトタイプも三型、改修三型甲、改修三型乙を経ている模様である。
それぞれの特徴に関しては信頼できる資料が無いため触りだけに留めるが、着剣管が伸縮したりしなかったり
二脚が付いたり外れたりと色々と試行錯誤の末に一〇〇式機関短銃(前期型)に至った模様。
ベ式、ス式のような木製曲銃床で一型・二型と比してクラシカルで堅実な形状をしている。
どうも制式前に実戦配備されていたという話も聞く。


・昭和十五年(1940、皇紀2600年)

一〇〇式機関短銃(前期型)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
伸縮しない着剣管とバードゲイジ型のフラッシュハイダーが特徴である。
空挺部隊向けの折り畳みストックバージョンが別に存在する。


一〇〇式機関短銃(後期型)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
着剣管が廃止されバレルジャケットとフラッシュハイダー先端を利用して直接銃剣が装着可能になった。
フラッシュハイダー(マズルブレーキ?)は上下左右非対称の変則バードゲイジ型になった。
内部構造も若干簡略化されたと聞くが分解図面等を見たわけではなく正直よくわからない、要追加調査。
前期型と後期型ではマガジンキャッチ構造が異なり弾倉の互換性が無いらしい。
さらに細分すると一〇〇式機関短銃末期型が存在する。

~~~~~~大東亜戦争終結の壁~~~~~~

トンプソンM1A1
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
米軍供与品、航空自衛隊でつい最近まで残存していた。
2016年ごろに廃棄予算が計上されていたので溶鉱炉行きになったと思われます。

11.4mm短機関銃M3A1
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)

陸上自衛隊で現役、どうも車両の備品扱で90式戦車以前の車両にはまだ残存していると思われます。
M3A1と言う名称だがM3が普通に混在している。
画像検索すると新迷彩でM3(A1でない)を携行している自衛隊員の画像がトップに出る。
世界的にかなり好評な短機関銃で、自衛隊関連書籍でも高く評価されている。
なおフィリピン軍が21世紀になってわざわざ新規採用している。


ニューナンブM65/66
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
画像はM66と推定、カールグスタフM45に類似しているが安全装置が異なる。
名称的に'60年代の試作と思われます。
おそらくはニューナンブM57A拳銃と共に拳銃弾の9mm化を進めたかったのだと思われますが、当時はまだ米軍が45口径だったのが大きく影響していると思われます。
不採用。

参考・カールグスタフM45
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
原型のM45は着剣できます。


UZI(参考)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
80年代後半ごろにかけて自衛隊内でも車両部隊用に採用されたと言う噂が出たとの事。
結果としてM16やAR-18と異なり試験をされたと言う具体的情報も未発見である。
土浦の武器学校に展示されている物に尾鰭が付いた物と思われます。
なおUZIには着剣装置が標準装備されてます。


9mm機関けん銃
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
エムナインと言う愛称がつけられているが誰も言わない。
短機関銃でなく”機関拳銃”という名称なのは直前の時期に警察が採用したMP5に引っ張られた説が有力。

高性能機関拳銃
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
普通にMP5(具体的にどのモデルかは未確認)である、海上自衛隊特別警備隊(SBU)での使用写真が存在。
現代に至るもMP5の牙城は揺るがない様だ。


4.7mm短機関銃(b)
日本軍/自衛隊機関短銃覚え書き(随時更新)
平成23・24年度の調達目録にヘッケラー&コッホ社製の短機関銃が記載されていた。
名称からしてMP7A1以外想像できない。
一般部隊での装備写真や目撃情報などが存在せず、恐らく特殊作戦群のみの配備と思われます。
なお、画像の銃剣つきMP7は外国製トイガンだと思われます。
専用の着剣装置は有しませんが、ピカティニーレイルに装着する銃剣が外国に存在する模様です。

どうでも良いですが着剣装置を有するサブマシンガンがさも日本軍のみの異常な特異現象かの様に吹聴する層が
存在しますが、外国製サブマシンガンで着剣装置を有する例は多々存在し別に珍しい存在ではありません。

#オマケ

ムクデン2型サブマシンガン


外見からはとても想像できないが、試製二型のコピーとされる。
どうやらエアバッファー機構がコピーされている模様。
旧日本軍の奉天工廠を接収した中国軍が作成し北朝鮮軍に貸与した物で朝鮮動乱で米軍が鹵獲したらしい。
口径.45ACP
北京の軍事博物館に現物の展示がある模様。


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